自分で作り上げていた世界

10連休が終わりました。
長かったような短かったような。

みなさん、いかがお過ごしでしたか?

私は前半は
アメリカのコンサートに向けて
合唱の強化練習。

後半は岐阜の実家で過ごしました。

最近、度々実家に帰っているのですが
実家に帰る度に
父と向き合い、
子供の頃の自分と向き合っているような気がします。

何気ない会話の中で
幼い頃、乗鞍高原のキャンプ場で見た夜空の星が、これまでの人生で1番美しかったと言う話になりました。

その夏は、
母が一番下の妹のお産で不在。
父と妹と私、
3人でのキャンプでした。

「夜中にトイレに行きたくなって、
お父さん、起こすと怒るかなと思いながら、勇気を出して起こしたんだよね。
真っ暗な中で、トイレに行った後、
待っててくれたお父さんが、
まりちゃん、空見てごらんって言って、
見上げてみたら、すごい星だった。」

あの時の感動は今でも忘れられないし、その時を超えるほど美しい夜空を
私はまだ見ていません。

ただ、
それを言いたかっただけなのに

父は意外にも
私が父を夜中に起こすのが怖かったというところに反応したのです。

私が父のことを
そんな風に感じていたことを
初めて知って
驚いたというのです。

そして、長女の私には
厳しくしすぎたのかもしれない、

子供それぞれに個性があるけれど、
若かったこともあり、
自分が育てられたように
子供をコントロールしようとしたことがあったかもしれないと。

その言葉は私が席を外した後
夫に向けて
語られました(笑)

でも、近くにいた私にも
聞こえていて、
「えーそうだったんだー」と
初めて父の気持ちを知り、
何か固い鎧がくずれるような
感覚がありました。

小さい頃、父は厳しくて
怖くて、
少し近寄り難い存在でした。
いつ、逆鱗に触れるかわからない
不安感がありました。

大人になった今
やっぱり
父に対する固さは残っていました。

無難に付き合っているつもりだけど
何となく近寄りがたく
自然体でいられない感じがしていました。

でもそれは、
子供の頃の私が作り上げた
幻想みたいなものだったようです。

父の言葉を聞いた時、
その事が、すーっと入ってきて
何だか少し涙が出て、
違ったんだ、
良かった、と思いました。

その日から
父に対する感覚が変化しています。

心の硬い鎧が溶けて
より軽く、より自然体な自分で
いられるような気がしています。
(木曽福島 御嶽山 
幼い頃、スキー場に父と2人で通いました。怒られて痛い思いもしたけど、私の好きな気持ちの良い場所です)


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